孤独なフレンチ
私は今回無痛分娩を行う個人のクリニックでお産をした。
そこはデザイナーズホテルのようなお洒落な建物、シェフが用意する美味しそうな食事、エステ等、サービスが非常に充実していて実際にそこで出産できるのを妊娠中からずっと楽しみにしてきた。
実際は、院長やスタッフさんたちみなさんとても親切で好印象だった。不快な思いを一度もすることがなかった。出産に関しても最後は麻酔をしてもらいスムーズに進行し不満はなかった。
でも、肝心の赤ちゃんが生後1日目でNICUに救急搬送されることになってし、離ればなれになってしまい不安と心配と悲しさでいっぱいになっていた。
私はそのホテルのような清潔で高級感のある部屋で、お祝いのフレンチのコース料理をポツンと一人寂しくいただいていた。
コロナで面会もできず過ごした4日間は空虚で孤独だった。旦那さんにも息子にも会いたかった。これは、私が理想としていた出産だったのかな?と自問していた。
いくら美味しい料理や素晴らしいサービスが受けられても、一人孤独ではやはり何かが欠けていた。
出産はそもそも命がけの行為であり、
母子の安全が最も重要視される。
最初からぶじ産むことだけを目的として、安全性が確保された環境(総合病院)を選ぶのがよかったのか?そうすれば何かあったときに安心だし、赤ちゃんと離ればなれにならずに済んだしおまけに費用もかからずすむ..
でも、大学病院の産科では麻酔を使った出産はあまり聞いたことがない。出産はもっともっと大変で産後ももっとキツイであろう。あの通院中のワクワク感はあったかな?きっとスタッフの応対もまた少し違ってくるだろうな。とか..
結果論から考えてみたりしてる。答えは一概には出せない。
もし仮に第三子ができることがあれば、私はどんな環境を選ぶのだろうか..